静岡県浜松市>小児科>アレルギー専門>アレルギー性鼻炎

診療のご案内 >> アレルギー勉強会 >> 講演実績 >> 院長プロフィール >> アクセス >> お問合せ >>
  • アレルギー性鼻炎は、ダニやハウスダスト、カビなどが原因で、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどの症状がみられる病気です。花粉症は、花粉が原因で起こる季節性のアレルギー性鼻炎です。
  • だるい、熱っぽい、夜眠れないなどの症状を伴うこともあり、わずらわしい病気です。
  • 小児喘息患者さんの約70%がアレルギー性鼻炎を合併しています。
  • 長期間にわたって病気が続き、簡単には治りません。

★アレルギー性鼻炎診療のポイント

 アレルギー性鼻炎は決して侮れないアレルギー疾患です。保護者の方は、子供さんの喘息やアトピー性皮膚炎に対しては敏感ですが、アレルギー性鼻炎の症状を見逃す傾向があります。アレルギー性鼻炎(上気道の疾患)の状態が喘息(下気道の疾患)の病態を左右する一因となる場合も少なくありません。文部科学省の最近の調査によると、小学生~高校生におけるアレルギー性鼻炎の有病率は9.2%という結果でした。およそ10人に1人が、アレルギー性鼻炎をもっているということになります。
 成人の重症の花粉症患者さんに、その症状のつらさを訴えていただくと、この疾患がいかに患者さんのQOL(生活の質)を低下させているのかがよくわかります。彼らはみな、「頭が重い」「だるい」「眠れない」などの症状を述べ、「仕事や学業に集中できない」ことを嘆きます。これは何よりもつらいことではないでしょうか。
 さらには、アレルギー性鼻炎の寛解率(よくなる割合)は必ずしも高くなく、長期にわたって患者さんを苦しめる可能性があるという事実もあります。このような理由から、小児のアレルギー疾患を診る上で、アレルギー性鼻炎を軽視することはできないのです。


抗ヒスタミン薬

 くしゃみや鼻水の原因となるヒスタミンの作用を抑制する薬です。ザジテン®、セルテクト®、ゼスラン®、エバステル®、ジルテック®、アレロック®、アレジオン®、クラリチン®、アレグラ®等、非常に多くの種類の抗ヒスタミン薬が発売使用されています。時々、「体質改善の薬」などと説明されて処方される場合がありますが、決して患者さんのアレルギー体質を改善するわけではないし、ましてやアレルギーそのものを治す薬でもありません。あくまでも症状を抑える薬です。
 さて、最近問題になってきた抗ヒスタミン薬の副作用として、「インペアード・パフォーマンス」と呼ばれる状態があります。眠気を感じないのに集中力や判断力が落ちるような状態のことを指します。仕事や勉強をしたり、車を運転したりする時に問題になると思います。小さなお子さんの場合は、車を運転することはありませんが、発達に悪影響を及ぼす可能性もあります。今後は、インペアード・パフォーマンスを生じないような薬剤を選択することが重要になってくると思います。


点鼻薬(鼻噴霧用ステロイド薬・抗アレルギー薬・血管収縮薬)

 アレルギー性鼻炎の患者さんは、炎症部位が鼻に限られているので、直接患部に投与する点鼻薬が無駄のない有効な治療法と言えます。しかし、小学生以下の小さなお子さんの場合、点鼻薬を嫌がる傾向が強いです。また、喘息を合併している場合が多いので、「内服薬+吸入ステロイド薬+点鼻薬」などという組み合わせになってくると、いよいよ『薬漬け』のような状態になってきて、医師の私でさえなんとかならないものかと思ってしまいます。


抗原特異的免疫療法(減感作療法)

 先ほど、抗ヒスタミン薬は決して体質改善の薬ではないことを説明しました。抗アレルギー薬と呼ばれるものも同様です。また、ステロイドなどの強力な抗炎症薬を使用すれば、症状はある程度抑制されますが、アレルギー自体を治すことは困難です。
 唯一の根本的な体質改善の方法として、抗原特異的免疫療法(減感作療法)と呼ばれる治療法があります。その患者さんのアレルギーの原因(抗原)のワクチンを、ごく少量から投与し、少しずつ量を増やしていって、アレルギーが起きないようにしていきます。現在国内で多く行われている方法は注射法ですが、舌下法など痛みを伴わない方法も研究中です(欧米では舌下法も一般的に行われています)。  当院では、スギ花粉やハウスダストの抗原ワクチンを用いた抗原特異的免疫療法を施行しています。対症療法ではなく根本的な治療法として、大変魅力があるものだと思います。