先日、ある保護者からタイトルのような質問を受けました。アレルギーにならないようにするためには離乳食の開始を遅らせたほうがよいのかということでした。この種の質問は少なくありません。「妊娠中や授乳中は卵・牛乳の摂取を控えた方がよいのか?」、「乳児期は卵・乳製品を与えない方がよいのか?」などです。現段階の結論としては、これらのアレルギー予防対策(?)は、いずれも医学的根拠のないものばかりであり、保護者としてはごく普通の対応をしていればよいということになっています。つまり、妊娠中に母親が卵の摂取を控えても児のアレルギー発症の予防にはつながらないということです。児の離乳食開始を遅らせることも意味がありません。それどころか、最近の論文では、離乳食をいたずらに遅らせるとかえってアレルギー(食物および吸入アレルゲンの感作)が増えてしまうという報告もされているのです。なぜ遅らせるとよくないのかはわかりませんが・・・。早期に経口免疫寛容(2010/4/29)を誘導することが重要ということでしょうか? つまり、赤ちゃんは適切な時期にいろいろな食品を摂取していくことで、抵抗力みたいなものを獲得していくのかもしれません。いつが適切な時期であり、何をどのように摂取していけばよいのでしょうか?疑問は尽きません。